2015年6月15日月曜日

ICOM IC-38 IC-1200 の修理(AFゲインの調整出来ず)

すごく古~いICOM製の車載用無線機が、2台共同じ障害!
AFゲインの調整出来ず、小さい音でなんとか聞ける状態です。

この製品の系列(IC-28,IC-38,IC-1200)で発生する既知の障害らしい
原因は可変抵抗(VR)内部が経年劣化で物理的に壊れる為

<修理の備忘録>
上下のカバーと前面パネルを取り外し、フロント・ユニットを外します
ノブ類は、引っ張れば抜ける
可変抵抗部分をユニットから外す
(写真のように、本体をひっくり返して見えるボードのケーブル・コネクタを外して作業する)




AF用VR(大きい方)を基板から外す
半田吸取り器が便利

外したVRのカシメ2ヶ所を綺麗に削る
先の細いニッパを使ったり、ドリルの刃で削り取る

ピンを引き抜く

クリップを外す
(飛ばして無くさないように慎重に外す)
ここから、装着順を忘れないように・・・・戻しの組立時に迷わないように!

やっと、問題の部分が・・・
一見正常みたいですが・・・・

金属部品が簡単に外れる!

瞬間接着剤で固定し直し、元に戻します
場所は決まっているので、そこに固定しながら
精密ドライバの先に少量の瞬間接着剤を付け、それを流し込む
写真右の抵抗部分はアルコールでクリーニングしておく

分解した逆順に組立てる
カシメを削った2ヶ所も
金属の上に乗せ、カシメ・ピンを押さえつけながらしっかり固定し
精密ドライバの先に少量の瞬間接着剤を付け、流し込む

VRを元に戻して修理完了です。

ついでに・・・・
IC-1200 の液晶のバックランプが片側切れていたので
この際、2台ともLEDに変更

ランプからLEDに交換(2ヶ所)し抵抗(1k)を1本追加
LEDは3mmタイプで光拡散用のキャップを装着しています
LEDの足は写真のように加工(太い足がGND側)

ランプを外した後、予めテスターでGND側を調べておく
IC-38,IC-1200 共ほぼ同じような場所(液晶の両端2ヶ所)
IC-38の例(ココは上側がGND)

抵抗を追加
IC-38 の場所
フロント・ユニット ロータリーエンコーダ付近の赤色の配線を外す


抵抗を追加して元に戻す

すべて戻して終了

LED化前

LED化後
黄色のLEDを使ったので、程よくオレンジになりました。

IC-1200 は、IC-38 とは異なる部分で
フロント・ユニットの、この白い配線を途中でカットし

抵抗を追加
写真は4.7kΩですが、暗かったので後で1kΩに変更しています

ショートしないように絶縁処理


IC-1200 はブルーLEDを使ってみた
写真では良さそうだが、肉眼ではもうひとつ見にくい・・・・・
オレンジ系の方が良い様子です





2 件のコメント:

  1. 初めまして。分かり易い説明で一気に読ませた戴きました。
    オクで落としたIC-28を、フィリピンでHamを始めたい若者に送ったのですが
    AF・VRに少しバックラッシュがあると、古い友人から連絡が有りました。
    今のところは問題なく使えるらしいので、取り敢えずは現状で使う予定との事。
    比律賓でもIC-28は昔から人気の機種で、今でも多くのHAMから業務にも使われています。
    また後継機種のIC-228などは、ほとんど見かけませんでした。
    日本モデルは少なくUSモデルが殆どなのですが、部品は共通なので参考となる記事で
    早速に現地の友人にURLを知らせておきました。自動翻訳で読めるでしょう。

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    1. コメントありがとうございます。
      多少なりともお役に立てば幸いです。

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